妖怪の本を読みたいけれど、何から読むべきか迷っているあなた。
 最初から研究書っぽいものに挑戦するのもいいけれど、いきなりかたい本ってのは少しつらいかも。
 まずは、ビジュアル中心のものから入ってみよう。


 0-1.
鈴木浩彦 文・須藤真澄 1989 『考える冒険 一つ目小僧の秘密』クロスロード
 
 小学校高学年以上という対象年齢になっているけれど、実際は大人向けのとても良い絵本。柳田國男の「一つ目小僧=犠牲」説を中心に妖怪のなりたちについて解き明かしている。石燕の妖怪画も数点掲載されているほか、江戸時代の怪奇ブーム年表なども参考になる。全体に非常にレベルが高く、最初の一冊には最適。須藤真澄さんのほのぼのしたイラストもマル(というか私は好き)。
 
 0-2.
学習研究社編集部編 1999 『妖怪の本 -異界の闇に蠢く百鬼夜行の伝説-』 学研
                               
(B00KS ESOTERICA NO.24)

 雑誌『ムー』の関連書籍ということで敬遠する人もあるかもしれないが、入門書としては良質。
 妖怪の木乃伊の写真集成は圧巻。妖怪を愛好・研究した人物の紹介や妖怪関連ブックガイドなどの初心者向けの企画があるのも良い。

 0-3.
岩井宏實 監修・近藤雅樹 編 1990 『図説 日本の妖怪』 河出書房新社

 かつて兵庫県立歴史博物館で開催された特別展『お化け・妖怪・幽霊・・・』の成果をベースにつくられたもの。博物館図録の美味しいところに新しい資料も追加しているので、興味深い図版が多数。解説文も概説的ながら良質。

 0-4.
村上健司+スタジオハードMX編著 『百鬼夜行解体新書』 光栄

 101体の妖怪をイラストと文章で紹介したムック。伝統的な妖怪イメージが、アニメ・特撮の怪獣・怪人に引用されていることをこれだけまとめて紹介した点は、もしかしたら偉大かも。
 また、村上健司氏の序文、京極夏彦氏のインタビューからは、妖怪にハマってしまった者の楽しみと喜び(と、伝統的な妖怪に遭うことの困難な現代に生まれてしまった悲しみちょっとだけ)が伝わってくる。

 あと2冊、タイトルだけ紹介しておこう。

 0-5. 岩井宏實 2000 『日本の妖怪百科』5 妖怪を調べる手引き・索引 河出書房新社
 0-6. 多田克巳 1990
『幻想世界の住人たち』4 〈日本編〉新紀元社

 0-2,5,6には、それぞれブックガイドや参考文献リストがついている。それをもとに次に読む本を探すとよいだろう。、数千の妖怪本があなたに読まれるのを待っている。当分の間、楽しみはつきないはずだ。

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